第20回日本統合失調症学会The 20th Annual Meeting of Japanese Society of Schizophrenia Research この度、第20回の日本統合失調症学会・学術集会を担当させていただくことになりました東京都医学総合研究所の西田淳志と申します。 記念すべき20回目となる節目の大会を主催させていただくにあたり、統合失調症に関するこの20年間の研究の進展と成果をみなさまと共有し、今後の研究や臨床の発展の土台となる大会となることを願っております。 近年、統合失調症の予防・治療・回復のあらゆる場面において、社会環境が与える影響の大きさはますます明らかとなっています。かつて「統合失調症は世界中でおよそ1%の人が経験する」という定説がありましたが、この20年間に蓄積された膨大かつ精緻な疫学研究により、発症率は社会環境によって大きく異なることが明確となりまし